器具の分類
院内感染予防の第一歩は器具の滅菌です。滅菌すべき器具と、そうでない器具をきちんと把握することが大切です。
【滅菌・消毒する器具の分類】
感染リスク
カテゴリ |
クリティカル器具 |
セミクリテイカル器具① |
セミクリテイカル器具② |
ノンクリテイカル器具 |
定義 |
通常無菌の組織や血管に挿入するもの |
損傷のない粘膜 および創のある皮膚に接触するもの |
損傷のない粘膜 および創のある皮膚に接触するもの |
創のない皮膚と 接触するもの |
処理 |
滅菌 |
高水準消毒 |
中水準消毒 |
低水準消毒または洗浄 |
歯科器具例 |
基本セット、ハンドピース、バー、外科要器具等 |
印象用トレー、口角鈎、咬合紙ホルダーなど |
プロフィーカップ、筆、ユニット、無影灯など |
滅菌器の使い分け
滅菌 |
||||
高圧蒸気滅菌器
クラスB※
オートクレーブ |
高圧高速蒸気 滅菌器
クラスS※
オートクレーブ |
EOG ガス滅菌器 |
小型高圧 高速滅菌器
クラスN※ オートクレーブ |
高圧アルコール 蒸気滅菌器
ケミクレーブ |
基本セット、外科器具 |
ハンドピース、 エンジン |
熱処理できない器具 (プラスチック製器具など) |
印象トレー |
基本セット、 外科器具 |
※クラスN、S、Bとは
高圧蒸気滅菌器のヨーロッパ基準(EN13060)で、滅菌対象に合わせてクラスN、クラスS、クラスBに分けられます。
クラス |
対象 |
|
N |
Naked Cycle |
非包装の中空でない固形器具の滅菌のみを滅菌できる、滅菌後は保管せずに使用する |
S |
Specific Cycle |
メーカー特定の製品で非包装の中空物、包装された固形物の滅菌が可能 |
B |
Big Autoclave Cycle |
固形、多孔体、中空、非包装、包装器具の滅菌が可能 |
引用:《生田式滅菌システム 院内感染防止は器具の滅菌から》