院内感染とは器具や設備の滅菌消毒が不十分なため、患者さんや医療従事者に感染症がうつってしまうという大変な問題です。特に歯科用ハンドピースは、患者の血液や唾液が表面に付いたり、機器の内部に入り込んだりします。血液などにはウイルスや細菌が潜んでいる心配があり、交差感染を防ぐ為に、使えたハンドピースは必ず滅菌消毒します。
今回はハンドピースの徹底した滅菌の流れを紹介します。二つの取り組みと整理しました。皆さんは自分に合った方法を見つけてください。
◆水洗・すすぎ→自動洗浄注油器で滅菌→滅菌パックに入れます→オートクレーブで滅菌
◆水洗・すすぎ→超音波クリーナーで滅菌→滅菌パックに入れます→オートクレーブで滅菌
1. 手動洗浄方法
使用したハンドピースはセメント屑などの固形物が付着している場合、流水下で十分に洗浄できます。滅菌前の洗浄とすすぎは重要な工程です。不十分な洗浄では、タンパク質などの汚れが残り、微生物が残存し、その後の滅菌が不完全なものになります。滅菌前は必ず、洗浄剤と洗浄器でしっかり汚れを取り除き、水で十分に洗い流しましょう。
2. 自動洗浄注油器で滅菌あるいは超音波クリーナーで滅菌
自動洗浄注油器でハンドピースの表面を洗浄するだけでなく、内部のパイブラインも優れた洗浄効果を得ることができます。しかも操作が便利です。スイッチを押すと自動的に洗浄プロセスを完了できます。
超音波洗浄器でハンドピースを清掃することは多くの人に採用されています。血液・唾液などにより微生物が付着しているハンドピースは、タンパク質除去剤を使用し、超音波洗浄を行いできます。しかし、洗浄中超音波の衝撃波はハンドピースのベアリングにある程度の損傷が有り、寿命に影響を与えます。
3. 滅菌パックに入れる
滅菌後、器具に菌が付着しては意味がありません。滅菌後の汚れから守るため、洗浄後の器具はオートクレーブで滅菌前に必ず滅菌パックに入れ、シーラーにて袋詰めにします。
4. オートクレーブで滅菌
オートクレーブ(高圧蒸気灭菌)は、内部を飽和蒸気によって高温・高圧にする滅菌機器です。ハンドピースは滅菌バッグに入れられ、その後オートクレーブで滅菌します。
最後に、以上操作を完成するあと、滅菌したハンドピースは直射日光を避け、湿気のない場所で保管しましょう。紫外線保管庫を強く推奨しています。
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