風邪をひいたり、花粉症による副鼻腔炎になると歯も痛いように感じてしまう方も多いのではないでしょうか。実は副鼻腔は上顎の歯に近く、副鼻腔炎になると上顎の奥歯が痛くなることが多いのです。今回は副鼻腔炎による歯痛の治療法についてお伝えします。(歯科販売)
1. 鼻が原因の副鼻腔炎(上顎洞炎)
副鼻腔炎の80%は鼻が原因で起こります。副鼻腔の一つ「上顎洞」に炎症が生じると、隣接している上奥歯に影響して痛みが生じます。鼻が原因であれば副鼻腔(上顎洞)の洗浄や抗生物質を1か月ほど服用して炎症を止めれば、歯の痛みもなくなります。
2. 歯が原因の副鼻腔炎(歯性上顎洞炎)
歯が原因で副鼻腔炎になるのは20%ほどです。むし歯が神経まで広がって根の先から細菌が副鼻腔炎に入ってしまったり、歯周病が進行して歯周ポケットから細菌が副鼻腔に入ってしまうと、副鼻腔炎になってしまいます。
むし歯や歯周病、または抜歯によって生じた場合は歯科と耳鼻科の2つで治療しないといけません。どちらかだけの治療だけではいずれ再発します。
3. 重度の副鼻腔炎
副鼻腔に膿が溜り過ぎると目の下まで腫れてしまうことがあります。あまりに重症化した場合は外科的に副鼻腔に穴をあけて中を洗う処置をします。
副鼻腔炎の時の歯痛は強い痛みを伴います。この場合は、通常の虫歯を含め放っておいても改善しません。また、診断を誤ると歯の神経を取っても痛みが治まらなかったり、いつまでも根の治療を繰り返したりと痛みや治療が長引きます。歯に痛みを感じたら虫歯診断装置で検査をしましょう。