院内感染とは器具や設備の滅菌消毒が不十分なため、患者さんや医療従事者に感染症がうつってしまうという大変な問題です。今回は歯科器具の洗浄・滅菌について紹介します。（歯科販売）

普通に使っている歯科器具はピンセットやお口の中を見る小さな鏡やハンドピースなどです。患者の血液や唾液が表面に付いたり、血液溶解剤と呼ばれる薬剤に浸してから滅菌したりと、水で十分に洗い流します。

また、超音波クリーナーで滅菌することは多くの人に採用されています。超音波クリーナーは超音波振動を与えることで圧力差による微小な気泡を発生させ、溶液中の物質に繰り返し激しい衝撃を与えて殺菌ができます。

ちなみに歯科用ハンドピースは、患者の血液や唾液が表面に付いたり、機器の内部に入り込んだりします。この場合は自動洗浄注油器で滅菌をお勧めます。自動洗浄注油器でハンドピースの表面を洗浄するだけでなく、内部のパイブラインも優れた洗浄効果を得ることができます。

滅菌後、器具に菌が付着しては意味がありません。滅菌後の汚れから守るため、洗浄後の器具は滅菌パックに入れ、シーラーにて袋詰めにします。

最後に滅菌パックをオートクレーブでも一度滅菌します。その後直射日光を避け、湿気のない場所で保管しましょう。